「緑内障で失明したら、もう普通の生活はできないのでしょうか?」
これは、緑内障と診断された飼い主さんからよくいただく質問です。
前回の記事では、急性緑内障は救急疾患であり、一刻も早い治療が必要であることをお伝えしました。
しかし、残念ながら緑内障は進行するといずれは視覚を失ってしまう病気です。
今回は、失明後の生活と、ご家族の方に知っておいていただきたいことをご紹介します。
失われた視覚を元に戻すことは難しい
緑内障では眼圧が高くなることで視神経が障害されます。
一度障害を受けた視神経は、現在の獣医療では元に戻すことができません。
そのため、緑内障治療の最大の目的は、
・視覚をできるだけ守ること
・痛みを取り除くこと
の2つになります。

高眼圧(緑内障)により視覚喪失した眼
犬は失明しても生活できる?
「失明=何もできなくなる」
と思われる方も多いですが、実際にはそうとは限りません。
犬は私たち人よりも嗅覚や聴覚が非常に発達しています。
家具の配置を大きく変えない、生活環境をできるだけ一定に保つなどの工夫をすることで、多くのわんちゃんは家の中を覚え、これまでと大きく変わらない生活を送れるようになります。
もちろん、階段や段差、水辺など危険な場所には注意が必要ですが、飼い主さんのサポートがあれば生活の質(QOL)を維持できるケースは少なくありません。
「失明」と「痛み」は別の問題です
眼が見えなくなることはつらいですが、それだけが緑内障の問題ではありません。
眼圧が高い状態が続くと、眼に強い痛みが生じます。その影響で、元気や食欲がなくなったり、目を気にしてこすったり、じっとしている時間が増えたりすることがあります。
そのため、すでに視覚を喪失してしまった場合でも、痛みを和らげるための治療はとても重要です。
この痛みを放置してしまうと、愛犬にとって大きな負担となります。
そのため、すでに視覚が失われてしまった場合でも、点眼薬や内服薬で眼圧を下げたり、状態によっては外科治療を行ったりして、痛みを和らげることがとても重要です。
早期発見・早期治療が視覚を守ります
緑内障は時間との勝負になる病気です。
・目が赤い
・白く濁って見える
・目が大きく見える
・目を細める
・急に物にぶつかる
このような変化がみられた場合は、「様子を見る」のではなく、できるだけ早く動物病院を受診してください。
早期に治療を開始できれば、視覚を守れる可能性が高まります。
ブルーム動物病院から
当院では眼圧測定や細隙灯顕微鏡検査などの眼科検査を行い、緑内障の早期発見・治療に努めています。
また、必要に応じて点眼治療だけでなく、その子の視覚レベルに合わせた外科治療もご提案しています。
「最近、目の様子が少し違う気がする」「見えにくそうかもしれない」と感じたら、お気軽にご相談ください。
大切な愛犬の視覚を守るためには、早めの受診が何より重要です。
ブルーム動物病院では、一般診療に加え、犬・猫の眼科診療に力を入れています。
福岡市早良区・西区・城南区を中心に、福岡市内および近隣地域から、ご来院いただいています。
白内障・緑内障・角膜疾患・ドライアイなど、犬・猫のさまざまな眼科疾患に対応しています。
このブログでは、飼い主様に分かりやすい情報発信を心掛け、犬・猫の眼の病気への理解を深めていただけるよう、さまざまなテーマをお届けしています。
「目が白い」「目やにが増えた」「目をショボショボする」「目が赤い」など、気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。
ブルーム動物病院 院長・獣医師


