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2026.07.09

急性緑内障は救急疾患です|犬の緑内障で“すぐ受診すべきサイン”とは

「目が急に赤くなった」
「片目をしょぼしょぼしている」
「急に見えていないように見える」

このような症状は、急性緑内障の可能性があります。

急性緑内障は、眼圧が急激に上昇し、強い痛みと視力障害を引き起こす救急疾患です。

今回は、実際の症例を交えながら解説します。

 

急性緑内障とは?

急性緑内障は、眼の中の圧力(眼圧)が急激に上昇することで起こります。

正常な眼圧はおおよそ10~25mmHg程度ですが、それを大きく超えると視神経が障害され、短時間で視力が失われることがあります。

 

見た目の変化が軽度でも危険なケースがあります

<写真:初期の緑内障眼>

一見すると大きな異常は分かりにくいかもしれませんが、この時点で眼圧は38mmHgまで上昇しており、急性緑内障として早急な治療が必要な状態でした。

 

 

右眼の初期緑内障です。一見すると軽度の充血に見えますが、この時点で眼圧は38mmHgまで上昇していました。

急性緑内障では、外見の変化が軽度でも眼圧がすでに大きく上昇していることがあります。

そのため、「少し様子を見る」という判断が危険になることもあります。

 

眼圧測定は診断に必須の検査です

 

 

 

実際の眼圧測定の様子です。短時間で行える検査です。

 

 

 

緑内障が疑われる場合には、まず眼圧を測定し、状態を正確に把握します。

数秒で終わる検査ですが、診断と治療方針の決定に非常に重要です。

測定結果はその場で表示されます。先ほどの症例の眼圧の数値は「38mmHg」と明らかな高眼圧であり、治療介入が必要な状態でした。

眼圧の数値はリアルタイムで確認でき、緑内障の重症度評価に直結します。

 

この症例の経過について

実はこの症例は、「左眼」の異常を心配されての来院でした。右眼は受診時点で眼圧 38mmHgと比較的早期に発見されましたが、反対側の左眼はその時点でさらに高眼圧(65mmHg)であり、残念ながら視覚を回復することができませんでした。

急性緑内障は、わずかな時間の遅れが予後に大きく影響します。

 

緑内障の治療について

当院では緑内障の診断から治療まで対応しています。

急性緑内障では、一刻も早く眼圧を下げることが重要です。

当院では、点眼薬や内服薬による内科治療に加え、病状に応じて緑内障インプラント(GI)手術や義眼手術などの外科治療にも対応しています。

視覚の維持だけでなく、痛みの軽減や生活の質(QOL)の向上を大切にしながら、それぞれの症例に適した治療をご提案しています。

 

まとめ

急性緑内障は、見た目の変化が軽度でもすでに眼圧が高くなっていることがあり、放置すると短時間で失明に至ることもある救急疾患です。

「目が赤い」「痛がる」「急に見えていないように見える」などの症状がある場合は、できるだけ早く受診してください。

次回は、「緑内障で失明したらどうなる?」について解説します。

 

 

 

ブルーム動物病院では、一般診療に加え、犬・猫の眼科診療に力を入れています。

福岡市早良区・西区・城南区を中心に、福岡市内および近隣地域から、ご来院いただいています。

白内障・緑内障・角膜疾患・ドライアイなど、犬・猫のさまざまな眼科疾患に対応しています。

このブログでは、飼い主様に分かりやすい情報発信を心掛け、犬・猫の眼の病気への理解を深めていただけるよう、さまざまなテーマをお届けしています。

「目が白い」「目やにが増えた」「目をショボショボする」「目が赤い」など、気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。

ブルーム動物病院 院長・獣医師