犬の糖尿病では、白内障が非常に高い頻度で発症することが知られています。
「糖尿病と診断されたばかりなのに、急に目が白くなった」
「数日前まで見えていたのに、急に見えなくなった」
このようなケースは決して珍しくありません。
今回は、糖尿病と白内障の関係について分かりやすくご紹介します。

糖尿病になると、なぜ白内障になりやすいのでしょうか?
犬では、高血糖の状態が続くことで、水晶体の中に糖が蓄積します。
その結果、水晶体に水分が入り込み、透明だった水晶体が急速に白く濁ってしまいます。
一般的な加齢性白内障はゆっくり進行することが多い一方、糖尿病性白内障では数日から数週間という短期間で進行することもあります。

急速に進行し、このような白内障になることがあります
糖尿病性白内障だからといって、見た目が特別に違うわけではありません。
しかし、短期間で成熟白内障まで進行することがあることが大きな特徴です。
白内障が進行すると視力が大きく低下し、さらに眼内炎症(ぶどう膜炎)や緑内障などの合併症を引き起こすこともあります。
そのため、糖尿病と診断された犬では、目が白くなる前から定期的な眼科検査をおすすめしています。
白内障は予防できますか?
血糖コントロールはとても重要ですが、それだけで白内障を完全に防ぐことは難しいとされています。
また、現在のところ犬の白内障を確実に予防できる点眼薬やサプリメントはありません。
そのため、
- 糖尿病を適切に治療すること
- 目の変化に早く気付くこと
- 定期的に眼科検査を受けること
が大切になります。
白内障手術という選択肢があります

糖尿病性白内障でも、網膜など眼の奥の状態が保たれていれば、白内障手術によって視覚の回復が期待できます。
ただし、白内障が進行しすぎたり、重い合併症を起こしたりすると、手術が難しくなることもあります。
そのため、「もう少し様子を見よう」と待ちすぎず、早めに眼科診察を受けることが大切です。
まとめ
- 犬の糖尿病では白内障が高い頻度で発症します。
- 数日から数週間で急速に進行することがあります。
- 血糖コントロールだけでは完全に予防できない場合があります。
- 早期発見・早期治療が視覚を守るために重要です。
- 手術が可能な時期を逃さないためにも、定期的な眼科検査をおすすめします。
当院では、眼科検査機器を用いて白内障の進行状況を詳しく評価し、治療方針や手術の適応について丁寧にご説明しています。
糖尿病と診断されたわんちゃんの目が気になる方は、お気軽にご相談ください。
ブルーム動物病院では、一般診療に加え、犬・猫の眼科診療に力を入れています。
福岡市早良区・西区・城南区を中心に、遠方からも多くの眼科疾患の診察を行っています。
このブログでは、飼い主様に分かりやすい情報発信を心掛け、犬・猫の眼の病気への理解を深めていただけるよう、さまざまなテーマをお届けしています。
「目が白い」「目やにが増えた」「目をショボショボする」「目が赤い」など、気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。
ブルーム動物病院 院長・獣医師


